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ビクトリア時代の公爵家ーペットワースハウスのキッチン


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キッチンが素晴らしいナショナルトラストのペットワースハウスは南イングランド、
サセックス州ペットワースの街にあります。
この建物が建てられたのは1682年、第6代サマーセット公爵のもとに嫁いだ
ノーサンバーランド伯爵の娘エルザベス・パーシィーの時代に建てられました。

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絵画の枠の見事な彫刻です。
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ナショナルトラスト所有ですが、実はまだその子孫が住んでいらっしゃいます。
このような形態はイギリスではとてもポピュラーで、古い屋敷を管理するには莫大な費用がかかりますから、
それを支払うもの大変。ならばトラストに売り、自分達が借りて住もう。。と言う訳なのです。


では本題のキッチンに。
一時は40人もの使用人を雇用して、1日平均100食をこのキッチンで賄っていたとは
そのスケールの大きさに驚きですが、本当に広いキッチンでした。

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18世紀半ばに建てられた別棟のキッチンでは、当時の産業テクノロジーにあやかり、
1872年から”蒸気”をキッチンのシステムに組み込みました。
その時のボイラーがこちら。
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そしてこの蒸気は実に効率よくキッチンの中を流れ、使用されていました。
写真で見えるパイプの中を蒸気が走り(!)ます。
まず最初はこちらで野菜などの蒸し物
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次にそして煮込みなどの料理はこちらのセクションに回ります。
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最後に熱湯としてここに貯められた蒸気の残骸はこのように、
ソースやスープが常時暖かい温度で保たれるように、それらを入れたジャーを温めたり、
スロークッカーのような料理に使用したと言うのですから
当時のホテル並みのキッチンであったと言うのも納得です。
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蒸気以外の火を使ったローストなどの調理もこのキッチンでされていました。
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この中は相当暑かったでしょうね〜と見上げると
高い天井の中央には換気窓がありました。
(思ったより小さいけど、シェフは大丈夫だったのかな〜?)

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このキッチンで一番驚いた事はペイストリーの生地など冷たいものを扱う
ペイストリーキッチンが別部屋になっています。

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壁一面のキャビネットにはこのキッチンの忙しさを象徴するかのように、
型が置かれています。
沢山のフランス製の型。しかもコッパー!!! 
本格的なキッチンであったレベルの高さを感じます。
お気づきでしょうか、沢山の型はフランス製。
それはフランス人のペイストリーシェフが雇われていたから ー 驚きですね。
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その外には小さな釜が置かれて
ここでお菓子はパンが焼かれていたとの事。

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シェフのオフィス兼、ジャムなどの貯蔵部屋。
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アイスクリームなど更に冷たいものを貯蔵する部屋が別にあり、
アイスクリームの型の多さにまたもびっくりです。(写真はほんの一部)
氷を1年間もの間保存できたアイスハウスは別棟の地下にあるそうです。(見学不可能)

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Commented by marrone-marrone at 2018-09-25 22:15
本当に驚きました!
こんなに効率よく、しかも温冷それぞれに区分けして作業できるように考えてあるなんて、脱帽。

「ブリティッシュベイクオフ」のテントの中のキッチンセットの可愛らしさも魅力ですが、
「ダウントンアビー」の厨房も興味がありました。
もしかしたら後者はご紹介下さったものに近そうですね?!
Commented by atchika at 2018-09-26 01:04
> marrone-marroneさん コメントありがとうございます! 私も驚きと感心で唸りながら説明を聞いてしまいました。ダウントンアビーは厨房シーンが多かったですからね。私も興味津々に見ました。また驚きのキッチンがあったらブログでご紹介しますね。
by atchika | 2018-09-25 00:15 | イギリスの色々 | Comments(2)

イギリス在住、現役パティシエ・ショコラティエの私、渡辺ちかがお菓子と共にイギリスのお出かけ、日々の暮らし&イギリスとヨーロッパの街を紹介するブログです。ホームページ www.chikawatanabe.co.uk


by Chika
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