バレンタインデーのクラリッジズホテルと花屋さん
2019年 02月 12日
ロンドン高級地区名フェアーに立つ、5つ星のイギリスのホテルクラリッジズ。
ここに来ると私が務めていた頃の思い出が蘇って来る、嬉しい場所でもあります。
バレンタイデーを間近に控えてホテルのロビーは赤いバラやたくさんの花で彩られて外のグレーな気分を忘れさせてくれます。
今日は特別な理由があり、花束を購入する為に来ました。お花屋さんのMcQeens 。
お花は不思議な魅力がありますね。
プレゼントされるのは勿論嬉しいけれど、選ぶのも自分が頂くような喜びがあって、
なんだかウキウキ。
この花屋さんにはクラリッジズのアフタヌーンティーセクションを任されている時に
毎週ローズを取りに来ていました。ローズの花弁付きのマカロン この写真は当時のバレンタインデーの
アフタヌーンティーのもの。通常のマカロンはピエールエルメで働いていた、
当時のヘッドシェフ(ニック・パターソン氏)が好んでイスパハン(エルメのマカロン)
をアフタヌーンティー用に作っていました。
彼はパリのピエールエルメに長く勤務し、
ピエールエルメご自身も何度もクラリッジズのキッチンにいらしたことがあり、
そんな経緯でこのお菓子をアフタヌーンティーの一つとして出すことが許されたのでしょう。
花束ができるまで、ロビーで一休み。
思えば、2008年にこの階段を天皇・皇后さまが降りていらして。。。
私は料理長の特別な配慮により、正装をしてロビーに立ち
天皇・皇后さまをお送りした覚えがあります。
日本のロイヤル以外にも、沢山のロイヤルが滞在していたのを覚えています。
誰が滞在しているかは勿論極秘ですが、お菓子を作る時にロイヤルのXX様用だからと情報が入るわけです。
天皇・皇后様のデザートは光栄にも私が作らせて頂きました。
写真がないのが、残念。
今なら ”ハイ、このデザートが今からお隣の部屋の天皇・皇后様へバトラーが持っていきまーす。”
なんて写真を撮りまくっていたでしょうに。
創立1812年のホテルは、増築や改装を経て今の形になりました。
20世前半を華やかに彩ったと言われるアール・デコの黒と白が印象的な床。
正面玄関を入ると隅には暖炉があり、
ホテルの高級感の中にも温かみが感じられるますね〜。
by atchika
| 2019-02-12 07:01
| イギリスの街角からお店の紹介